借金コラム

FXで借金地獄に陥る理由とそれを防ぐロスカットとは

FXでお金を儲けようとしたにもかかわらず、借金をしてしまい、悩んでいる人もいるかもしれません。本記事ではそのような人々に向けて、FXで借金地獄に陥る理由や、損失を防ぐための制度として知られるロスカットなどについて紹介します。どのような理由で借金苦になってしまうのかや、ロスカットの仕組みを知りたい人はぜひ参考にしてみてください。
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FXで借金地獄に陥る理由

FXをはじめてすぐに少し利益が出ると、自分を買いかぶりすぎて冷静な判断ができずに大損する可能性もあるため、注意が必要です。中には儲けようと思ってはじめたFXで借金地獄になってしまう人も多くいるでしょう。ここからはまず、FXで借金地獄に陥りやすい理由について4つ紹介します。

自分の力を過信しすぎた場合

FXで借金をしてしまう人の中には、自分の投資能力を過信し、金融業者にお金を借りて、それを投資資金に充てている人が多くいます。投資を始めた頃から借金をしている人は少ないでしょう。しかし、投資を進めていくうちに自分の想像とは異なる方向にレートが進んでも、いつか戻るだろうと考えて放置し、やがてロスカットを迎え追加で入金するものの、それもロスカットになることを繰り返してしまう人がいます。そして、自分が投資で使おうと考えていた金額を超えて、ついには金融機関に借金をするというケースが多くあるのです。次こそは勝てると思い込んでお金をつぎ込むうちに、気が付いたら多額の借金を背負ってしまうでしょう。

強制ロスカットが間に合わなかった場合

そもそもFXでは損失の拡大を防ぐために「ロスカット」という仕組みがあります。ロスカットについてはあとで詳しく紹介しますが、FXでは、損失が巨額にならないために、自動で損切り決済がおこなわれるのです。通常、この仕組みが作用すれば大きな損失になることはないため、FXではほとんど借金をすることがないといわれています。しかし、あまりにも大きな変動が起きた場合など、場合によっては強制ロスカットがうまくおこなわれず、取引値が損切りラインから大きく下回ってしまうこともあるのです。この場合、追加証拠金を支払う必要があるものの、そのお金が手元にない場合はやむを得ず借金をして対応しなくてはいけない人もいるでしょう。

実際に、スイスではスイス国立銀行によって「スイスフランの価値が下がらないようにするために、1ユーロ=1.2スイスフランを下限にして、それを下回るようであれば無制限にユーロを購入し、レートを保つ」という内容の無制限介入プランが2011年9月6日に発表されました。この発表に対して多くのトレーダーが注目し空売りをしていたものの、スイス国立銀行は大量のユーロを保有することになり、ついには買い支えが厳しくなったことで2015年1月15日18:30頃(日本時間)にこの無制限介入プランの撤廃が発表されたのです。これにより空売りをしていた投資家たちは大損失になる被害を受けたという例があります。

通常は強制ロスカットが追いつかないほどの変動が起きることは少ないですが、このスイスフラン高騰のときのような事態が起きた場合は、強制ロスカットができず、手持ち金だけでは解決できないため、借金してしまうこともあるでしょう。

為替が急に変動した場合

ポジションを持っている状態で翌朝や土日を過ごし、その間に為替が大きく変動してしまうケースも考えられます。なお、ポジションとは信用取引や外国為替取引などにおいて、含み損益が発生している、手仕舞いされずに未決済のまま残っている取引状態のことです。為替取引は24時間体制で動いていて、世界中の人が参加しているため、自分が寝ている間にも絶えず取引はおこなわれています。そのため、ポジションを持ちながら週末を迎える場合、金曜日に市場がしまってから月曜日を迎えるまでに大きな為替変動が起きるようなことがあり、強制ロスカットが起こる可能性も考えなくてはいけません。大きな変動であった場合は、マイナスが大きくなり、追加証拠金を請求されることもあるため、気を付けましょう。

業者のトラブル

業者のシステムに何らかのトラブルが発生し、システムダウンすることやシステムが停止になることもあるでしょう。その際は、為替レートが変動し、強制ロスカットが必要な状態になったとしても、それができず、システムが直ったときには損失が大きくなり、追加証拠金の請求を受けることもあります。このような予期しない業者側のトラブルによって必要となった追加証拠金については請求されないこともあるかもしれませんが、念のため、このような事態になることもあると知っておくことが大切です。

ロスカット制度について

ここからは、ロスカット制度について紹介します。

ロスカットとは

ロスカットは、株取引をおこなううえで必ず知っておかなければいけない基礎知識の1つといえるでしょう。ロスカットは、決済前の損失である含み損が一定の水準に達した際に、ポジションを強制的に決済する仕組みのことで、「強制ロスカット」とも呼ばれます。このロスカットはトレーダーの保護とFX会社の損失を防ぐことを目的に実施される仕組みで、強制ロスカットが間に合わないような、急で、大きな変動が起こった場合以外は、強制ロスカットが成立すれば、元本以上の損失被害を受けることは基本的にありません。

ロスカットが設けられていない場合、預けている保証金を失うだけでなく、追加証拠金として追加の資金を請求される恐れもあるため、トレーダーの損失を防ぐために重要な役割を果たしているといえるでしょう。ちなみに、FX会社によって強制的に決済されるロスカットではなく、自分でポジションを決済することは「損切り」と呼ばれます。損切りをすることで大きな損失を受けることを防げますが、これについては後述します。

強制ロスカットの基準とは

強制的におこなわれるロスカットのルールは各FX会社によって異なっていて、証拠金維持率が100%以下になった場合だけでなく、証拠金維持率が80%や50%以下になった場合など、さまざまです。証拠金維持率が100%以下になった場合にロスカットがおこなわれればトレーダーの損失はできる限り少なくすることができますが、人によって希望は異なるため、自分が納得できる数値を設定しているFX会社を探すと良いでしょう。また、複数あるロスカットルールから自分の好きなコースを選べるプランを用意しているFX会社もあります。

ただし、証拠金維持率が100%以下になったときにロスカットの実施が決められている場合でも、証拠金維持率が100%になる価格での約定や損失額を保証するものでないことに注意が必要です。ルールとしてはそのように設定されていても、場合によっては証拠金を上回る損失が出てしまうこともあります。なお、証拠金維持率は、トレーダーの純資産と保有ポジションにかかる必要証拠金の余力を示していて、純資産を必要証拠金で割った数字に100をかけて算出可能です。

ロスカットを避ける方法

ロスカットを避けるためには、第一にFX口座に追加の資金を入金する方法が挙げられます。追加の資金を入金することで純資産が増えるため、証拠金維持率が上昇し、ロスカットを避けることが可能です。しかし、このようにして一度ロスカットを免れたとしても、相場の流れはしばらく継続しやすいため、再びロスカットになる可能性も考えられます。そのため、入金する際は、今後の相場の動きをよく検討したうえで余裕をもった額を入れると良いでしょう。

第二にポジションの一部を決済する方法も挙げられます。複数のポジションを持っているのであれば、そのうちの一部を決済することで必要証拠金が減り、証拠金維持率を上げることが可能です。

FXで借金を作らないためのポイント

お金を儲けるためにFXをはじめたのに、借金地獄になってしまうのは意味がありません。ここからは借金を作らずにFXをするためのポイントを3つ紹介します。

無理をしない

FXで借金苦に陥るのは、まだ儲かるかもしれないと強気な対応をすることで、もともと決めていた金額以上をつぎ込んでしまうことも理由の1つです。生活費までつぎ込み、さらには業者にお金を借りてしまうことで、首が回らなくなることもあるでしょう。FXをする中では勝つことも負けることもあります。それなのに、負けた分を取り返そうと躍起になると上記のような状態になる恐れもあるのです。借金をしなくても済むように、FXをする前に自分で運用ルールを作り、地道に運用していくことを心がけましょう。

ゼロカットシステムを利用する

ゼロカットシステムとは、口座残高がマイナスになった際に、FX会社がトレーダーの代わりに追加証拠金を支払うシステムです。本来であれば、追加証拠金が必要になった場合はトレーダーが支払わなければいけませんが、ゼロカットシステムを導入しているFX会社で取引をすれば、追加証拠金の支払いが必要になった場合も業者に支払ってもらえるため、自身の負担が少なくて済みます。なお、ゼロカットシステムを導入すると、FX会社が損をして倒産するリスクがあるため、国内のFX会社ではこの方法は採用されていません。

一方、海外のFX会社であればこのシステムを採用しているところが多くあります。そのため、ゼロカットシステムを利用したい場合は、海外のFX業者で口座開設しましょう。

ストップロスを入れる

ストップロスとは、レートの変動による損失が一定額以上になったときに決済する注文のことです。リスク管理をするうえでは必要不可欠な注文といえるでしょう。トレードする際に、毎回ストップロスを入れることで自分で損失を操作できるため、やむを得ず自動的にロスカットになるよりも少ない損失で収まる可能性が高い点が特徴です。自分で損益の範囲が決められるため、うまく活用できれば低リスクで運用を続けられるでしょう。

借金をしない範囲でFXに挑戦しよう

次こそは勝てると思い込んでお金をつぎ込んでしまったり、強制ロスカットが間に合わなかったりしたことで、お金が足りなくなり、ついつい借金を背負ってしまうこともあるでしょう。しかし、それで生活が苦しくなるのは本末転倒です。FXをする場合は、ストップロスを入れるなどリスク管理をしたり、無理のない資金で運用したりすることを心がけて、借金をしない範囲で挑戦しましょう。

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