借金コラム

任意整理が意味ないって本当?その理由とメリット・デメリット

「任意整理をしても意味ない」と言われることがしばしばあります。その理由は、任意整理には適したケースがあり、慎重に見極めないと望ましい成果が得られないためです。家や車を残せたり、手続きが簡単だったりと利点もあるものの、利用しても全く債務が減らない場合もなくはありません。この記事では、任意整理をする上で知っておきたい情報をまとめていますので、借金で困っている方はぜひチェックしてみてください。

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任意整理しても意味ないと言われる理由とは

結局借金は返さないといけない

基本的に任意整理で借金を減らせるものの、ゼロにできる見込みはありません。法的な強制力がないので、新しい返済計画を示しても債権者が納得してくれないと意味がないのです。当然「借金をゼロにしてほしい」と言う申し出を、相手が受け入れる可能性はほとんどないでしょう。債権者は、自己破産されて借金が返ってこない位なら、任意整理に応じて元本だけでも取り戻そうと考えて減額交渉に応じています。このため、借金は減ったとしてもある程度の額は返済する義務が残るのです。支払いが不要になると期待していたら肩透かしを食らい「やっても意味ない」と感じるかもしれません。

減額されないことがある

手軽に実施できるのが任意整理の魅力ですが、借金を減らせるかどうかは、債権者との交渉次第で大きく違ってきます。中には、折り合いがつかずに少ししか減額されないケースがある他、債権者が任意整理に応じない可能性もなくはありません。また、応じたとしても利息の一部カットや、一括返済を36回払いにするなど分割回数が増えるにとどまることもしばしばです。

借金を返す見込みがないと使えない

収入や資産がないなど完済の見込みが低い場合は、任意整理が上手くいく可能性は下がります。債権者は抵当権の実行や差し押さえなど任意整理に応じる以外にも債権を回収する方法があるわけです。つまり、債権者としては返してくれる見込みがないなら減額に応じるのではなく、裁判を起こして満額回収を選ぶ可能性が高まります。このような事情から、収入が少なかったり、支出を減らせなかったりすると完済できないリスクが大きいと判断され、任意整理をしても意味がなかったと言う結果になりえるのです。

任意整理を成功させるポイント

債務者と債権者が話し合って、裁判所の手を借りずに借金を圧縮するのが任意整理です。このため、成功させるには、債権者に納得してもらえるような返済計画を提示する必要があります。債権者にとって受け入れられない返済計画だと、当然交渉は決裂するでしょう。また、返済計画が甘いと任意整理に相手が応じてくれても、借金を完済できずに破産するリスクが生じます。よって、任意整理の後もきちんと完済できる見通しが無ければ「意味ない」と言えるのです。

それでは、どのような返済計画が好ましいかですが、基本的に3年から5年で完済できるよう検討します。この期間を超えると、債権者が任意整理に応じる見込みが低いと言われるためです。また、通常は元本を大幅に減額できないため、利息をカットしたり、分割回数を増やしたりして支払いを楽にするテクニックが良く選ばれます。後は、借金を返済するという強い意志を交渉の時に示すことが欠かせません。任意整理はあくまでも債権者と債務者の話し合いによるため、信用を勝ち取ることも大切です。

加えて、法的な知識と交渉のノウハウが重要ですから、専門家への相談も検討しましょう。任意整理には失敗しやすいパターンが幾つかあるので、そのような事情に詳しい専門家だとリスクを察知して適切にサポートしてくれるはずです。

任意整理のメリットとデメリット

任意整理のメリット

手続きが簡単で、早ければ任意整理を依頼した当日中に成果が現れます。例えば、専門家に任意整理を依頼した場合、受任通知を債権者に送付して督促を停止させることが可能です。弁護士などが債務整理をサポートするようになると、債権者は借金の取り立てができません。これにより、ひとまず平穏な日常を取り戻せる見込みがあります。落ち着いた環境で解決策を考えていきましょう。後は、家や車を残せたり、職業に関する制約が少なかったりするのもメリットです。他の強力な債務整理方法と比べて制限が緩やかなため、実施後の影響は大きくありません。

他には、借金が周囲にバレにくい点もメリットでしょう。債権者と債務者の話し合いで解決を目指しますから、例外もあるものの周囲を巻き込みにくいのです。最後に、上手く交渉が成功すれば支払いが楽になります。利息を減らした上で、毎月の支払い額も抑制し無理のない返済計画に切り替えることが可能です。

任意整理のデメリット

相手が任意整理に応じなかったり、ほとんど減額できなかったりする場合があります。このデメリットから「任意整理は意味ない」と考える方も多いかもしれません。ただ、他の債務整理の方法も同じですが、債務者の支払い能力や借金額など諸々の事情を考えて上手に活用することが重要です。いずれの方法にも長所短所があるので、自身に適したものを選びましょう。また、任意整理をした後はブラックリストへの掲載やローン・借入れへの影響、クレジットカードの契約解除などは覚悟が必要です。賃貸の審査にも、通らなくなるリスクがあるため、慎重に検討して下さい。

なお、通常の金融機関では借金が難しくなりますから、闇金の被害に遭遇する危険性が高まります。「ブラックリストでも即日融資」などの甘言に騙されないよう気を付けましょう。例え少額の借金でも、返済できないように仕向けておいて、高額の違約金や延滞金を請求してくるケースが珍しくありません。

任意整理の流れと実施した方が良い人

任意整理の大まかな流れ

まずは専門家への相談・依頼から手続きをはじめます。実績が豊富でメリットだけではなく、リスクやデメリットも説明してくれる事務所を選ぶと良いでしょう。専門家に依頼すると、債権者に受任通知が送付され、借金の取り立てが停止します。また、返済については猶予を与えられるため、その間に交渉して状況を改善することが大切です。交渉の前には、過去の取引状況の開示請求が行われます。過去の取引状況を集めて、契約の違法性や問題点を洗い出すためです。専門家が開示情報を調べた結果、過払い金が見つかることもあります。

取引の資料を調査し終えたら和解案を作成し、いよいよ交渉開始です。交渉は専門家が代行してくれます。自身は日常生活を送りながら結果が出るのを待てば大丈夫です。ただ、合意に至らなかった場合は、調停に進む可能性があるため注意して下さい。うまく交渉がまとまれば、新たな返済計画に基づいて借金を返していきましょう。

こんな人は前向きな検討を

借金が数十万円から200万円程度で、かつ3年から5年で返済できそうな時は前向きに検討するのがおすすめできます。任意整理は少額の借金を短期から中期間で返済するケースに適しているためです。後は、家や車を残したい場合や、周囲に借金を内緒にしておきたい時にも選択肢になるでしょう。手続きが簡単な上に、専門家にほとんどのことを任せられるので、忙しい方や余り手間をかけたくない人にも向いています。

安定した収入があったり、何としても借金を返したかったりする時も要検討です。一定の収入があり、返済計画を見直せば充分に完済を見込めるなら、債権者も交渉に応じる可能性が高まります。何とか借金を返したいと言う真摯な思いがある時も、債権者から譲歩を引き出せる見込みはあるでしょう。他に、利息を払うのが精一杯で元金が減っていない時にも役立つことがあります。もう何年も利息ばかり払っている状況なら任意整理による改善を考えてみましょう。

任意整理をしても意味ないケースとは

債権者が訴訟前提で交渉に応じてくるケース

債権者の中には、任意整理による解決を望まない場合があります。裁判決着を前提にしていて、メリットが大きければ任意整理にも応じるという考え方です。このような相手だと交渉が難しい上、話し合える期間も短いかもしれません。対策としては、どの会社が任意整理に前向きでないかを知っているようなノウハウがある専門家に相談すると良いでしょう。交渉しても「意味ない」かどうかを精査した上で、他の方法も併せて検討したいものです。

契約したばかりの場合

全てがそうではないのですが、借金してから間もない時は任意整理をしても大きな成果は期待できません。例えば、長期間にわたって頑張ったものの、返済できたのが利息分だけで元本が減っていない状況だとします。これなら債権者も「長いこと金利を払ってくれたし、譲歩しても良いか」などと考えて、和解に前向きになってくれるわけです。それが、借金してすぐに任意整理になれば債権者にとって利益が生じません。もちろん、短期間で返済不能になった分信用も得られませんから、話し合いは難航すると予想されます。

抵当権などの設定がある時

抵当権などによって担保を差し入れている時も交渉は厳しくなりがちです。もしも、500万円の借金を担保するため1,000万円の自宅に抵当権を設定しているなら債権者は家を差し押さえれば満額の回収が期待できます。任意整理に応じるより抵当権を発動して家を競売にかけた方が有利な状況だと和解案を提示しても「意味ない」結果に終わりかねないのです。

債権者が経営危機に瀕しているケース

お金に困っているのは、債務者だけとは限りません。債権者も貸金業が上手くいかずに経営破綻の危機を迎えているケースが時たまあります。これでは任意整理をしても債権者側に譲歩するだけの余力が期待できません。返済金をあてにして、なんとか窮地を脱する目論見だったとしてもおかしくはないのです。ただ、自己破産になって返済されないと困りますので、ある程度の譲歩に応じる見込みはあります。逆に、思い切って訴訟などの手段で強制的な借金回収を試みることもあるでしょう。他のケースも同じですが、冷静に状況を分析して、最善の解決策を見つけられる信頼できる専門家に相談することが大切です。

リスクを把握して検討しよう

任意整理には幾つかデメリットがある他、失敗するケースがしばしばあるため「意味ない」と評価されがちです。ただ、上手に活用すれば家や車を残しつつ、手軽に借金の負担を軽減できる見込みがあります。実際に、任意整理をして良かったと感じる方も少なくはありません。成功の鍵は複数ありますが、特に専門家をしっかり選ぶことが重要です。リスクや成功のためのポイントを知っている経験豊富な専門家をリサーチしましょう。

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